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タイヤを交換する店選び

クルマを3年ぐらい所有すると、タイヤ交換が必要になってしまう。そのとき、どんな店に交換を依頼すべきなのか、いろいろと迷ってしまうものである。

 

その基準というのは、おおむねこんなところではないだろうか。

1.近所にあること

2.価格が安いこと

3.技術に信頼のおけるところ

 

ところが、最近はインターネット通販というのも多くなってきたようで、とにかく安いタイヤを手に入れたいと思えば、遠くの店であっても注文 して取り寄せることができる。この場合、組み替え作業を請け負ってくれる店が必要になるのだが。。。そこが唯一の問題である。

 

ちょっと逸れたが本題に戻って、自分でクルマに乗ってタイヤを替えに行くとなると、やはり新聞の折込チラシに入っているオートバックスがまずは気になるだろう。

今まではそうだった。すぐに目に留まるマスメディアを使って積極的に情報を発信してくる者しか見えなかったのである。しかし、今やインターネットで調べると、知らなかった近所のタイヤ屋が意外な価格を出しているのを発見するという楽しみもあるのだ。

また、タイヤ本体の価格以外に交換工賃というのも結構バカにならないもので、小さいタイヤ屋なら「17インチでも18インチでも1300円/1本でやってやるぜ!」ということになっているのに、 近所のタイヤ館となると、17インチで2100円、18インチで3150円となっていてビックリさせられるのだ。

こうやって、上記の基準「1」と「2」をクリアしていくのである。

 

では、基準「3」はどうするのだ、ということになると、やや難しい状況に追い込まれる。

それは実際に作業現場を見てみないと何ともいえないのだ。でも、オートバックスなんて毎日タイヤを何十本も交換しているのだし、小さいタイヤ屋でもタイヤ交換を専門にしているのだから、そんなにヘマはしないと思うのが普通である。

そもそも「技術」なんて一般車両のタイヤ交換に必要なものなのか? と訝る方面もあるだろう。

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私がこれから書くのは、ちょっとウルサイ人に向けた話なので、一般の人には関係のないことかもしれない。しかし、ちょっと気にしておけば良い話題になるかもしれない、とも思う。

とりあえずここで書くのは、ホイールバランスに関することに限定して、それ以外のややこしいことはやめておく。

 

まずはクルマのホイールのリムに挟んである、または内側に貼られているバランスウェイト(主に鉛でできたおもり)を見て欲しい。新車で買ったままだよ、という方もそれでいい。

この写真はインプレッサWRXに新車装着された17インチホイールである。このウェイトの数は総勢10個、重さは55gにもなる。

ふと気になって裏側を見たら、さらに15gもついているじゃないか。合計70gだ。

これぐらいのことでは驚かないよ、という筋の人には、V36スカイラインを日産の店で見ることをお薦めする。あなたはもっと多くのウェイトが貼られているクルマが極めて高確率で存在するの を知るだろう。

 

新車といえどもこんなものである。これでGOODとする人と、BADとする人がいると思うが、BADとする人のために記述を進めていく。

 

昔、13インチや14インチが普通だったころ、ウェイトは15〜20g、多くても25gがリムに留められていた記憶がある。まあ裏表両面にウェイトが存在したので、現在とあまり変わらないのかもしれない。

それはともかく、やはりウェイトなんていうヤツは付いていないに越したことがない。では、どうやって少なくするのか、という話になる。

 

そもそもタイヤは完全に均一に丸く出来上がっているものでもないため、重量のアンバランスが若干あり、新品のタイヤには軽い箇所を示す黄色のマーキングがある(外国産はないらしいが)。それをホイールの重い箇所と一致させて組み付ければ、「重い+軽い」でアンバランス解消! メデタシめでたしとなるはずなのである。

昔は空気を入れるバルブの位置がホイールの重い箇所だったのだろう。その名残がここにある↓↓↓例に出して悪いが、馬鹿にするつもりはない。

http://www.geocities.jp/mid_sports/re_tire_index.htm

 

だが、今のホイールは17や18という大きいサイズが普通になって、製造時の金属の肉厚のバラツキのほうがバルブの存在よりもアンバランス発生の大きな要因になってしまい、必ずしもバルブの位置が重い箇所とはならないことがあるのだ。実際、15インチという小さいサイズではあったが、過去に使ったHARTのホイールでは、重い箇所がバルブ位置に合致することなど一切なかったのである。もう本当にまったく関係のない箇所に重いポイントがあったのである(アンバランスなし、というのも複数あったが)

それ以来、私はちょっとしたこだわりを持ってしまうようになった。

 

タイヤには軽い点が示されているが、ホイールには何も示されていないのに、どうやって重量のアンバランスを測るのか。それはタイヤ屋にあるバランサーでホイール単体を回して測定してやればいいのだ。バランサーから見れば「17インチだというのに、なんだか妙に軽いなあ」と思うかもしれないが、それでも測定結果が出てくるのである。そういう作業を経て、ホイールの軽い点(ウェイトを要するところ)が判明する。

ホイールの軽い点が判ったら、タイヤの軽い点と180度ずらして組み上げればOK。そうやって組んだタイヤ&ホイールならば、運がよければウェイト不要、多くても20g程度で済むのである。

 

したがって、古い常識に囚われたタイヤ屋に引っ掛からないようにしなければならないと言いたいのだ。

当該作業をタイヤ屋に依頼する際は、一手間かけてもらわなければならないため、忙しいときは避けるほうがいいだろう。一手間といってもあまり大したことではないのだが。。通常ならタイヤチェンジャーで旧タイヤを外したら、残った裸のホイールに新タイヤをすぐに装着することになる(←これが普通である)が、ホイール単体のバランスを見るためにはタイヤチェンジャーから一度だけ裸のホイールを取り外す必要がある。バランサーに掛けて回す作業を含めて1本あたり1分程度の時間を要するだろう。まあ4本トータルで10分の作業が15分になるといった レベルではある。

 

余談ではあるが、私が経験した最悪のタイヤ屋は思いも寄らないこんな作業をしたが、そんな店は滅多にないだろうから、あまり 考慮する必要はないのかもしれない。

人間の発想と言うのは自らの経験のみを土台にして出てくるものであり、奇想天外な考え方をする輩がいると、ある種の珍獣を見た際の心の動きと似たものを覚えてしまうから面白い。

 

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