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S40

2.4

5AT

 

写真は2.4i。 2.4はサイドモールディングが黒色になる。

S40/V50の中でよく売れるモデルは地域によって異なるらしいが、総じてワゴンのV50のほうが売れ筋であると想像できる。そのため、販売拠点に展示される車両はV50が主流になっている。近所の店では、展示車としてV50のT-5が、試乗車としてV50の2.4iとS40の2.4が用意されていたので、今回はS40の低出力(140PS)エンジン仕様に乗ってみることにした。

S40の外装はとてもスタイリッシュで、セダン離れの激しい現在でも人気を博しそうな魅力がある。このクルマは前から後ろまで面のつながり方がきれいで、特にヘッドランプからルーフサイド、そしてテールレンズに至る流れが美しい。デザインという視点において、同じプラットフォームを使って成り立っているアクセラセダンとは大いに異なるものがある。

試乗車はLeather packageというオプションを備えたもの(例によってこれが実質的な標準車)であった。運転席に座ってみると、そこにはV50 2.4iと全く同じ世界が広がり、なんら差異はなかった。後席では頭上空間がまったく足りず、頭がつかえてしまった(身長170cmまでならOK?)。革シートは張りが強く、沈み込みが少ないために頭上高が不足したと思われるが、スタイリングと引き換えに失ったものは大きい。

走り出してすぐに感じられるのが、しっかりした乗り味である。V50(T-5)で感じた曖昧な感触はS40にはなく、車体がガッチリと衝撃を受け止めているのが感じられた。いくらVOLVOといえども、また、最新のFordのプラットフォームであっても、ワゴンとセダンの差は如何ともし難いのだろう。アクセラにも匹敵するこのしっかり感を味わってしまうと、V50には乗りたくなくなってしまう。

混雑した街中を流しているときのエンジンやATのフィーリングはごく自然で、存在を意識させられることがない。しかし、ひとたびスロットルを大きく開くと、威勢のよい快い音とともにトルクフルなエンジンが車体を力強く引っ張ってくれた。今回は3000〜4500rpmぐらいの範囲でフルスロットルを試してみたが、一般的な2.0L車と比べると太いトルクを感じさせるパンチがあり、街乗りで使う限りではこの低出力エンジンが最もフィーリングが良かった。街乗りでは2.4i(170PS)のエンジンは必要性を感じないので、装備に不満がなければ2.4(140PS)を選択するといいと思う。

S40の荷室はなかなか広く、開口部の上下幅はアクセラセダンより1〜2cm大きいようで、使いやすそうであった。

スタイリッシュでしっかりした乗り味を持つS40か、荷物を満載してバカンスを楽しむ夢を見られるV50か、どちらを選択するかなかなか難しい。

 

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