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優良誤認商法

巷にはクルマの燃費を良くするというグッズが数多く存在する。

私も一介のクルマ好きとして、そういう商品に興味を抱くのである。そして、無駄なお金をたくさん市場に放出してきた。

8年前に公正取引委員会から排除命令が出て、怪しいグッズは淘汰されたはずだが、年月が経つと、また怪しいものが出回るのである。

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近年の私は、無駄なお金を使わずに怪しげな商品を試してみるために「モニター商法」という手段を利用している。

モニター商法といえば、「無料で商品提供をした後に強引な宣伝攻勢によって高価な商品を買わせる」というものを思い浮かべるが、自動車用品に関しては、そういうことはない。純粋に使用した感想を述べるモニターなのである。

モニターといっても大きく分けて次の2種類がある。

(1)自社で商品改良をするために意見を聞きたい(結果は社内利用のみ)

(2)モニター結果を公表して、それを見た人に買ってもらいたい(宣伝)

 

2つ目のモニターについては、良い結果(=有効)と思わしくない結果(=無効または悪化)の両方が当然含まれているはずである。どんなものであっても有効率100%ということは有り得ない。

しかし、公表された結果を見ると、有効だと思わせるものしか存在しない。

本当にすべて有効であれば文句はないのだが、実はそうではない。

私が使用した結果が掲載されていないからである。

言うまでもないが、私の感想は「無効」である。

無効の割合がどれだけあるのか知らないが、良い結果だけを選別して掲載するというのは、事実を誤認させる悪質なものである。

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エンジン油のライフサイクル2回分の量で12,000円という値付けがそもそも怪しい。「高価な商品だから効果はあるだろう」という思い込みを抱かせるのだ。幸い私はそういう心理的な技に影響を受けずにモニターに臨めるのである。これまでの多くの失敗の経験に基づき、消費者になった(宣伝を見て12,000円を実際に払った)つもりで真剣に商品と向き合い、正直な感想を述べたいと思っている。

(担当者の検閲を通って)公表されているモニター結果を見ると、すべて「主観的にGOOD〜EXCELLENTである」ということになっている。だが、(私が)最も重要なポイントと考える燃費改善が得られていない結果が多いのは気持ちが悪い。

燃費改善もないのに高評価をする人は、12,000円分の恩恵をどこ(何)で得るのだろう・・・いや、神の声を聞くことができるのなら、それぐらい安いものなのかもしれない。

 

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