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ドイツのクルマ事情

2001年秋、初めてドイツを訪れ、6日間過ごした。

移動はタクシーを使ったが、客待ちのクルマは殆どがW210とW124のMercedes E-Klasseだった。革張シートが多かったが、高級感よりも耐久性を考えたものなのだろう。窓は手回し、エアコンはマニュアルだった。乗り心地は日本のタクシーで使われるセドリック、クラウンより格段に良かった。どうして日本のタクシー用車両には客が(運転手も)快適に乗れるようにダンパー等に金をかけないのか不思議である。また、道路事情は違うものの、ドライバーは日本人と比べて非常にスムーズに運転するのが印象に残った。まあ日本のタクシードライバーは素人が見習うところがないぐらいひどいのだが。

ドイツ車のトランスミッションはMTばかりかと思っていたが、W210 E-KlasseのタクシーはATが主流。街で停まっているクルマもいろいろ覗いてみたが、自家用と思しきBMW 5erはATばかりだったので、最近の中型車ではATの比率が高くなってきているのかもしれない。

改めて気づいたのは小型車が非常に多いこと。VWゴルフが特に多く、ポロ、ルポ、OPELコルサ(Vita)、アストラ、BMWコンパクト、Mercedes C-Klasseクーペ、A-Klasse、Smart、トヨタYARIS(Vitz)などが目立ち、日本では全く見なくなったゴルフUも現役でたくさん走っていた。また、オープンカーの比率が高いのには驚いた。9月初旬の1週間は殆ど太陽が出ず寒いと思うほどだったのだが、オープンカーで楽しめる時期は日本より長いのだろうか?  自家用車で使われていると思われる中型車にMercedes E-Klasseは非常に少なく、AUDI A6、VWパサート、BMW 5erが多かった。E-Klasseはタクシー用なのか? それとも値段が高いのか?

聞いていたとおりディーゼル車のほうがガソリン車よりも多く走っていた。北海道でもその傾向があったが、長距離を走る人は経済性を考えてDieselを選ぶのだろう。小型車、タクシーはDが主流で、古い車は煙を出したり振動が大きかったりするが、新しい車は殆ど煙を出さず音はかなり静かだった。においも少なくて気にならなかった。日本のD車はどうして煙と臭いがひどいのか。燃料中の硫黄含量の差だけの問題なのかどうかは分からない。

毎日タクシーで通ったアウトバーンには 80、100、130という最高速度の標識が道路状況に合わせて存在する。速度無制限の部分は体験できなかったが、日本のように一律の速度規制を敷くのではなく、一般道でも同様に状況に応じて制限速度を設定するところはさすがにクルマ社会の先輩だなと感じるものがあった。通った部分の路面は意外に悪く、補修跡があちこちにあり、車線の幅は日本の高速道路と同程度なので、タクシーは速くても150km/hぐらいしか出していなかった。

9月のドイツでは20時ぐらいまで暗くならないのだが、17時ぐらいからクルマは点灯し始める。雨の日は昼間でも当然のように点灯している。それに比べて日本では暗くなってもなぜか点灯しない人が多い(電気代がモッタイナイ???)。 そこにもクルマ社会の成熟度の差を感じた。北欧のある国では運転中は常時点灯が義務づけられているというところもあるようで、点灯による被視認性の向上がしっかり認識されているということなのだろう。日本でも二輪車は昼間でも点灯を推奨されているが、交番のゴッキー(黒バイク)で点灯しているものは殆どない。二輪の点灯推奨はメーカー団体がやっていただけなのかな?

自動車の値段を調べることは特にしなかったが、ドイツの雑誌で見たSaab 9-5の値段は2万ユーロぐらいで日本の半値ほどである。BMWコンパクトはVWゴルフをライバルとしているということで数多く見かけたし、3erセダンも多かった。おそらくBMWはさほど高価な乗り物ではないのだろう。ポルシェ911(996)も7万ユーロぐらいで日本よりかなり安い(それでも高い)。

 

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