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BEETLE

RSi

VR6 3.2L

6MT

AWD (4MOTION)

写真をクリックすると内外装の写真が出ます。

895万円

2001年秋に限定発売(全世界で250台)されたRSiの試乗の案内が来た(2002年11月)。面白そうなクルマなので、一度試してみた。日本への割り当て台数は50台弱なので、左ハンドルの設定しかない。

外装の変更は幅広フェンダー、235/40R18タイヤ、OZホイール、REMUSマフラー、大きいウィングなど。内装はフルバケットシート(革張りでヒーター付)、カーボン(本物)のドア内張り、カーボンメーターパネル、アルミ(本物)のドアハンドル、アルミ助手席前グリップ、アルミペダル、アルミ大型フットレスト(運転席&助手席)、アルミシフトノブ、追加3連メーター、アルカンターラ張りの天井などでスポーティな演出をしている。

久しぶりにフルバケットに座る。カッチリした椅子はやはりいいものである。RECARO製ということだが、バックレスト形状はSP-Gと異なるので、VWが専用の型で作らせたのかもしれない。クッションが少なく、前端が低すぎて、フィット感はいまいちであった。エンジンの始動はサイドブレーキ横にあるスタータボタンを押して行うのが面白い。混雑した道路をゆっくり走っているとき、3.2Lの大排気量エンジンはたっぷりとトルクを供給してくれるので、2000rpmも回っていると十分である。また、スロットルのON/OFFにわりと敏感に反応してくれるのでなかなか楽しい。6段MTのシフトはドイツ人好みのストロークが大きいタイプで、軽いフィーリングであった。ステアリングの切れ角は意外に大きく、235mm幅のタイヤを履いている割に小回りがきく(最小回転半径5.0mであり、ノーマル車の5.1mより小さい)。

前方が空いたときを見計らってスロットルを大きく開くと、とっても心地よい音が聞こえてくる。これは主に排気音で、REMUSのマフラーがいい音を奏でるのである。4000rpmぐらいまででも気持ちの良いトルクフルな走りをするので、あまりエンジンを回す必要はない。しかし、フルスロットル時の性能も確認したかったので、信号発進から各ギアで6000rpmまで引っ張って3速の途中まで全開加速してみた。エンジンはフラットトルクで、Max outputは225PS/32.6kgmなので、そんなに驚くような速さはない。それでも、快音に包まれて加速していくのは気持ち良いものである。また、メーターパネル上にシフトアップポイントをLED点灯によって教えてくれるインジケータがあり、おおよそ5000rpmを越えると回転上昇にしたがってと点灯するのが楽しい。が点いた瞬間にシフトアップすればよいので、タコメータを見ていなくてもLimitまで使うことができる(インプレッサSTIにもシフトインジケーターはあるが、ランプだけなので面白みはない)。

RSiは速さを楽しむのではなく、雰囲気を楽しむクルマである。すべての部品がスポーティな気分を演出してくれる。そのためにはコストを度外視した贅沢な装備が用意される。内外装はほとんどが専用品で、エンジンも専用にBORAのV6 4-MOTIONのものをベースにボア、ストロークともに拡大したもので、6段MTも専用のギア比に設定されている。それなので、895万円という価格は仕方ないのかもしれない。

この3.2L VR6エンジンは、当然のことながらBORAやGOLFに載せることが可能なので、VW Japanは「R32」というGOLFの追加モデルを2003年に導入するらしい。

 

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