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ROADSTER

RS

6MT

250万円(税込)

2005年のCAR OF THE YEARに輝いたクルマの出来はどんなものなのか、僅かな時間であったが試してみた。

店を訪問した日はこの冬一番の寒さで、そのうえ本日の最初の試乗となったため、クルマは冷え切っていた。

まずはしばらく暖機をして、エアコンから少し暖かい風が出ることを確認してから動き出した。店の敷地内を極低速で動かす際のスロットルとクラッチの感触は悪くなかった。

公道に出て1速から2速に上げようとすると、シフトレバーが硬い! 冷えていたせいか操作性がとても悪く、ちょっと困惑した。今の時代にダブルクラッチを踏んでトランスミッションの回転数を合わせないとギアが入らないなんて、マニアックに過ぎる。アイシンAI製をやめて内製にした6段MTは条件(特に温度)が整わないとうまく働いてくれないようであった。

アイシン製品なら如何なる条件においても80点以上をクリアするが、マツダ製品は最高の条件のときに95点を取るが条件が悪いときには50点でもいいと考えているのだろう。他のモデルのトランスミッションについても同様に力を入れてもらいたい。

渋滞の多い街乗りではMTの入りにくさが常に付きまとい、運転が苦痛であった。それでも、スロットルやステアリングの反応も確かめておかねばならないと思って気を付けてみると、それらは自然な感触で、悪くなかった。乗り心地もソフトでありながらしっかりとした味があり、オープンカーらしい軟弱なところはみられなかった。

エンジンは4000rpmぐらいまでしか回すことができなかったが、トルク感が豊かで意外に速いクルマだと感じた。10分ぐらい走った後では、MTの感触は良くなっていた。

新しい内製MTは冷えている状態では充分な性能を発揮できないようなので、ディーラー試乗では本来の姿を見ることは難しい。適温になるまでの時間は硬さを我慢して、できることなら1時間ぐらい走ってみたい。そうしないとロードスターの本当の良さを味わうことはできないのではないだろうか。

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