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楽天に加盟するということは

現在、クレジットカードは「楽天カード」を専ら使用している。

カードを利用して貯まったポイント楽天関連の店の商品購入に使えるメリットがあるからである。

楽天市場や楽天トラベルでポイントを利用するのは庶民のささやかな楽しみとなっている。

 

しかし先日、ちょっとしたトラブルが発生し、図らずも楽天の裏側を知ることになった。

 

【背景情報】

有給休暇を取って旅行を計画したとき、宿泊所は楽天トラベルで探した。

そして こんな内容の旅館を予約した。特に珍しいものではない。

食事場所 朝食:部屋、食事処
夕食:部屋、広間
風呂 種類:温泉、大浴場、家族風呂
泉質:単純温泉
効能:筋肉痛、冷え性、疲労回復
カード VISA 、American Express 、UC 、DC 、NICOS 、UFJ Card 、Master Card
周辺のレジャー 海水浴、海釣り、クルージング、ウィンドサーフィン、遊園地

もちろん支払いには楽天ポイントを利用したが、料理旅館の宿泊費はなかなかのもので、残高 3800 ポイントはわずかな足しにしかならなかった。

 

【トラブル】

チェックアウト時の支払いは、当然のごとく楽天カードを差し出した。

楽天ポイントを利用して楽天トラベルで予約した客が楽天カードを使うなんて「何とも有り難いお得意様だ!」という扱いになると思っていたのである。

しかし、フロントを担当した店主の対応は違った。

「ポイントを利用されているのでカード払いは遠慮して欲しい」ときたのである。

私は、店主が何を言っているのか理解できず、呆気に取られてしまった。楽天トラベルのページには上のように種々のカードが使えると書いてあるので楽天カードを出したまでであり、カードとポイントとはどういう関係にあるのか分からなかった。

 

【なんとか理解へ】

問答を繰り返していると、ようやく店主の言っていることを理解できた。

内容は次のとおりである。

(1)クレジットカード利用は、店が手数料をカード会社に払う必要がある。

(2)ポイント利用分は楽天から補填されない。つまり、店側がポイント分を割引する形になる。

このうち(1)は当然のことであり、店は客の利便性を考えてカード利用可能という表示をしているはずである。手数料をネタにして客にカードを使わないよう求めるのは 、客に喜んでもらおうというサービス精神から離れている。まあ安売りの電器屋のように「カード利用の場合は5%アップ」と明記するのは逃げ道として許されるかもしれないが(嬉しくはない)。

問題は(2)である。「客が割引券を持参したら、店はその分をあとで本部に請求し、補填してもらう」というのが一般的なシステムだと思っていた。 しかし現実は厳しく、すべての支払いを楽天ポイントで済まされたら、店には収入が一切入らないということが起こるというのだ。

つまり、 私のように楽天の利用を楽しんでいる客はあまり歓迎されないという話である。楽天トラベル加盟店の内情は意外に厳しいのかもしれない。

 

【楽天商法(括弧内は楽天の代弁のつもり)

・楽天市場や楽天トラベルに加盟するには高い契約料が必要(客の目に触れる機会が圧倒的に多くなるので、その対価として店は高いお金を支払うのは当然である)

・楽天カードの利用で手数料を取る(通常のクレジットカード会社と同様である)

・楽天ポイント利用分の負担は店側(楽天に加盟しているからこそ客がポイントを使いに来てくれるのであり、集客の機会が増えて何の文句があるというのか)

楽天ポイントの補填がないことだけはちょっと気がかりだが、広い視点で物を見ると、楽天商法に納得せざるを得ないとも思う。楽天には多くの客がいるので、利用したポイントを均せば各店での負担は平等になると想定することができる。つまり、ポイント分は客の満足のために会員みんなで負担する費用なのである。

楽天加盟店に客が来るのは、楽天ポイントが動機になっていることを忘れてはならない。

 

【まとめ】

インターネットショッピングが普及している世の中であるが、自前のホームページを客に見てもらって商売を発展させるのはなかなか難しい。

そこで、楽天市場のようなグループに加盟することが商売繁盛への近道と考えられるのである。

私が泊まった旅館は、楽天トラベルに加盟していなければ私の目に触れることはなかったはずである。土曜日ではあったが、客室がほぼ埋まるというのは楽天のおかげであると推測できる。

楽天の金儲けのやり方は美しくはないが、楽天に加盟したことで息を吹き返した店も多いことだろう。

当該旅館は楽天に関するトラブルを除いて満足度は高く、季節を変えて料理を楽しみたいと思えるレベルであったが、残念ながら再度訪れる機会を持つことはできない。

お得意さんになりそうな人を生み出したのも、また、それを失ったのも、楽天の一家に属していたからである。店主は楽天をうまく利用し、商売をしなくてはならない。

【修正】

楽天市場に店を出している酒屋さんに楽天のシステムについて話を聞いてみた。

主題はポイントの話である。

その内容は上述の宿の店主の言い分とは全く異なり、客がポイントを使った場合はきちんと補填があるという。したがって、商品代金の全額をポイントで賄う客がいても店は困らないそうだ。

上述の旅館の店主は誤解によってリピート客を逃してしまった。勿体無い話である。

ただ、購入時に客が手に入れる1%のポイント(一例)は店側の持ち出しになるという。まあ1%ぐらいで客が喜んでくれるのなら大した損失ではない。

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