V36スカイラインが高速道路で1024.4kmを無給油で走りきり、16.3km/Lの燃費を記録したらしい。

NISSAN PRESS RELEASE

「カタログ燃費（9.2〜11.2km/L）を大きく超えた」という話だが、いったいどんな条件で走ったのだろう。報告されている情報が少なすぎる。

参照されている燃費データは、9.2km/Lといえば350GTの10・15モードの値であり、11.2km/Lといえば250GTのものである。 それら双方との比較があるということは、250GTと350GTの両方の車両で同じ記録を出したという話になるが、まさかそんな筈はない。

こんなに不明な点が多くては、どのように評価したらいいのか分からない。いったいどのモデル（250GT or 350GT？）でどれぐらいの平均速度で走ったのか。それが大事である。

深く考えずに一般的な想像を巡らすと「250GTで80km/h程度を維持した」というのが浮かぶが、いちおう高速道路での法定最低速度は50km/hとなっているので、トルコンのロックアップクラッチが作動する最低速度である60km/hで走ることも不可能ではない。

もしも60km/hで走ったときの燃費なら、速度が公表できないのも理解できる。そんな速度での記録なら、一般消費者にとって何の意味もないのだから。

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【レガシィターボの燃費】

BL5 GT Spec.Bのカタログ燃費は11.4km/Lであり、V36（250GT）とほとんど同じである。

BL5で2000rpm（6速ギア　85km/h）程度で走り続けると、17.0km/Lとなったので、V36の16.3km/Lはそんなに特殊な条件でもないのかもしれない。それなら速度を公表して欲しい。

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【雑誌企画】

日産プレスリリースにあるV36のテストを再現して燃費の記録を塗り替えようという記事が雑誌に載っていた（CARトップ2007年6月号）。車両はもちろん250GT（type Pとtype V）であった。

その結果、日産のメンバーが出した記録と同程度の燃費が得られたようである。

総合の平均速度はかなり遅かったが、何度も休憩を入れていたようなので、巡航速度は80km/hぐらいだったのだろう。我慢強く80km/hで走れば良い結果が得られることが分かった。 つまり、高速で燃費が悪いと言う人は、日常走行でいかに無駄な加減速をしているかを知るのである。