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整備士への道

20年近く前の話であるが、中学時代の友人が自動車販売店(ディーラー)で自動車整備士として働き始めたと聞いた。

昔からクルマ関連にただならぬ興味があった私は、大学で過ごした2年間があまりにつまらないものであったため、彼に憧れを抱き、大学生活を捨てて整備士専門学校に通おうかと思い悩んだ。

しかし、クルマはあくまで道楽としておき、手堅い将来のために役に立つと思しき国家資格を手に入れるべく、大学生活を続けるほうがいいと考え直した。

学生生活は面白くなかったので、昼間はガソリンスタンド、整備工場、そして月極駐車場でクルマを相手に過ごす時間が大半であった。 もちろん夜はセッティング確認のために山奥へ・・・

卒業を控えて就職という段になっても、最初は富士山麓の大手チューニングメーカーの門を叩いてみたりした。私のクルマ道楽の話が通じたのか、とんでもない畑違いの私を受け入れてくれることになり、喜んだものの、 結局クルマと何ら縁のない道を選んで今まで働いている。

時は流れ、ここにきて道楽の世界を広げてみようと思い立ち、国家自動車整備士資格の取得を考え始めたのが2006年の春であった。

整備振興会の3級自動車ガソリンエンジン整備士養成コースに入ってみると、高校を出て間もない18歳の男の子ばかりが来ていると想像していたのに、実際は20歳を超えた兄ちゃんたちも多かった(可愛いお嬢ちゃんも少ないながらいた)。

4ヶ月強の期間を久しぶりに学生気分で過ごし、10月1日に最終の学科試験を受け、10月17日に結果の発表があった。通知のはがきには「合格」と書かれていた。

諸々の手続きを経て、12月11日、新たな国家資格を手にすることができた。

長年の憧れの整備士資格を取得するに至ったが、それを職業に役立てるつもりはなく、あくまで道楽の一環である。

ところで、始めから2級整備士だった彼は、今頃どうしているだろう。優秀な彼なら新設された1級整備士を取っているかもしれない。

 

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