最近のノーマルマフラーはステンレス製のものが多く、腐食により走行中に落ちてしまうということはなくなった。そのため、ハードチューニングによって必要になる場合以外は、マフラー交換はファッション性向上だけが目的である。私もノーマルの性能に不足を感じなかったのだが、「見た目」が大事(買う動機は単純なもの)ということで、GC8用として販売されている中で最も静かだと思われたLegalis R(中古品)に交換してみた。Legalis Rの主消音器はステンレス製 (2002年の製品からはパイプも含めAll stainlessに変更されている)で、ピカール等で磨けば後ろから見える部分は美しさを保つことができるのがよい。
不整なBOXERサウンドはEXマニを替えない限り排気干渉によって発生するので、どうしてもピーク部の音量が耳には大きく感じられるが、アイドリングの音量はノーマルと変わらず、近隣から苦情が出るほどのレベルではないと勝手に推測している。
性能は、 サーキットでの区間最高速を計ってみても変化はなく、高回転でのパワーアップは全然体感できず、最大Boost圧の変化もなし。GC8用Legalis R はターボエンジン用にしては珍しく、主サイレンサ構造がストレートではなく一部隔壁を取り入れた構造になっているので、その部分が抵抗になっているのかもしれない。これは、棒状のものを排気口から差し込むと、途中でつかえてしまうことから推測した。
参考までに、レガシィ(BG5)用Legalis R 標準仕様はストレート構造である。一方、静かさを求める人に向けて作られたLegalis R サイレント仕様は GC8用と同様に隔壁構造を採用している。パワーアップを求める人が多いと思われるGC8のために用意しているのが「サイレント仕様と同じ構造」というのは何かおかしいように感じるのは私だけだろうか。中古品を手に入れたので詳細を知らなかったのだが、買った後でFGKのカタログを見て愕然とした。
低回転では、1000rpmあたりの トルクが痩せてしまったのは明らかに体感できる。これは、ノーマルフロントパイプの直後に太くなった配管が排気の流速を落としてしまうからだろう。見た目と引き換えに低速トルクがなくなるのはやや辛い。
<何を狙って開発したのか不明>
・メインパイプ径 :76Φという2.0Lエンジン用としては太いパイプ採用し、排気抵抗低減、高回転域でパワーアップを目指す?
・主サイレンサ構造 :ストレートではなく、一度壁に当てて抵抗を与えるのは音圧を抑えるため?
・主サイレンサのパンチングパイプ径 :極端に絞って抵抗を増やしているのは低速トルクを確保するため? 音量を低減するため?
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