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ゴールドカードは役に立つのか?

ゴールドカード(クレジットカード)を持っている人がいるが、高い年会費を払ってまで持つ意味はどこにあるのだろう。

財布を開いて金色のカードがチラッと見えると、上等な生活(高い会費を払っても懐が痛まない)を送っている人なんだなと思ってしまう。そういうイメージで見られたいというだけでゴールドカードを所持するのだろうか。それとも、ほかに何か具体的なメリットでもあるというのか。

普段あまり気に留めることはなかったが、会社から支給された金色のクレジットカードを見て、ふと思ったのである。

 

インターネットでちょっと検索してみると、ゴールドカード所持の特典をいろいろと書き連ねたサイトがあり、その中で私にとって魅力的なものは「空港のラウンジサービス」ぐらいしかない。高級レストラン半額というのも一部にはあるが、私にはメリットは薄い。

 

出張を重ねていた頃は航空会社のマイレージカードで使えるラウンジを利用していたが、出張の頻度が低くなってマイレージカードのランクが下がってからはクレジットカードで使えるラウンジに替えた。そこはゴールドカードで利用できるということであったが、以前勤めていた会社から支給された銀色のカードでも利用できたので、とても重宝した。たとえ銀色であっても有用なカードもあるのだ。そして、現在勤める会社から支給されたカードは別ブランド(発行元は同じ)金色のものであった。これも同様に空港のラウンジを利用できるものと思っていた。

ところがこれはなんと、金色に輝くタダの一般カードだったのである。こいつは面白い!!! そんなハッタリのカードがあるなんて。。。財布の中で金色に光る、それだけが魅力(?)とは、客をおちょくっている。

「目立たない実力派」と「派手な身なりをした無能者」、両者のスタンスが180度異なるのが面白い。発行元は同じなのに。

 

さて、空港のラウンジ使えないというのは困った事態である。一度味を占めた人間は、不便に耐えるのが辛くなってしまうものだ。

 

そうなると、もはやゴールドカードを個人で持つしかないのか。でも、年に1万円も払うのは割に合うとは到底思えない。なにか良い手立てはないものか。

 

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ちょっとここで話が逸れてしまうのだが、自動車製造各社はそれぞれ自社ブランドに客を囲い込むためにいろいろな手を尽くしている。そのひとつに自社ブランドを冠したカードを発行してより良いサービスを提供しようというのもある。

そして私は今SUBARU CARDを持っている。Loyalty(ブランド愛好心)の高い客という形になってしまったわけである。

 

Loyaltyといっても単に1837円を払えば年に1回のエンジンオイル交換券がもらえる というメリットが入会の動機であり、それ以外にあまりメリットを感じていない。

あとは三菱UFJニコスのカード会員情報誌を読むのが楽しみでもあ る。1年間は無料というので購読していた(2年目以降有料)。

 

会員情報誌を2年目以降も継続して読むためには2520円の出費がいる。まあそんなに高いものではない(1冊300円ぐらい)ので、そのまま継続してもいいかと思ったが、 カード会社のサイトを見てみるとゴールドカード会員は無料だという。

ということは、私が利用したいと思っている空港ラウンジと会員情報誌の両方のニーズにぴったり合うではないか。

そこで、ゴールドカードをちょっと調べてみようと思った。

 

手始めにSUBARU CARDの発行元である三菱UFJニコスのサイトに行くと、都合よくカードの検索条件が設定されている 。客のニーズに的確に応えてくれる姿勢はすばらしい。

そこで「ゴールドカード」を選択してみると33件も出てきた。いろいろなゴールドカードがあるものだ。

 

検索結果の一覧から良さそうなものを抜き出してみよう。これらが一般カードの上を行くゴールドカードという扱いなのである。

まずはSUBARU CARDと同じ「NICOSブランド」から。

そこには会費1万円 の「普通の」ゴールドカードと会費3000円のプレミオがあった。ゴールドカードの会費はだいたい1万円というのが私のイメージなので、3000円なんていうゴールドカードでは何かしらサービスが異なるのは想像できる。

もしこの3000円のカードで空港ラウンジサービスが利用できて、通常2520円の会員情報誌が無料になるのなら、「SUBARU CARD+会員情報誌」の代わりに「SUBARU CARD+プレミオ」にするのが良さそうである。わずか630円アップでラウンジが使えるのだから。 でも、そんないい話がこの世の中にあるのか?

 

人気のブランド、「MUFGカード」の中には税込2000円という破格のゴールドカードがあった。これはいったい何だ? “常識を変える”という宣伝は確かにそうだと思う。 「ゴールドは1万円」というのが私の認識だったから。では、1万円のカードとの違いはどこにあるのだろうか。

 

空港ラウンジサービスの案内を見てみると、2000円のゴールドカードは明確に対象外と書かれている。また文面をよく読むと、ゴールドカードではなく「MUFGカード ゴールド」となっている。これは 本当にゴールドカードか。単に金色に輝いているだけではないのか。

 

MUFGカードの会員情報誌購読価格を確認すると、ゴールドプレステージは無料となっている。つまり「MUFGカード ゴールド」では有料という表現か(明確に対象外と書いてくれればいいのに)。どうやら2000円のカード は使い勝手が悪そうである。

 

安価なゴールドカードのサービス内容をチェックしてみると、2000円のカードは私が利用したいと思うサービス(空港ラウンジと会員情報誌)に対応していないことが分かった。こんなものでもゴールドカードなのかな。。却下だ!

では、3000円のプレミオはどうなのか。空港ラウンジで使えるのが分かった 。他方、会員情報誌はどうだ? ゴールドカード会員は無料と書かれているので、「ゴールドカード」で検索した結果に含まれるプレミオも対象となると読めるが、2000円カードの例もあることだし・・・文面のとおり読むと「NICOSゴールドカード」を指しているのかもしれない。

いったいどっちなんだ? サイト内を検索してみたが、どこにも答えはなかった(2000円カードでは会員情報誌が有料という記載は明確にされているのに・・・)。肝心なことが分からない不便なサイトである。検索開始時に抱いた良い印象はすっかり飛んでいった。

そこで、カード会社に電話をかけて聞いてみた。すると、オペレーターは即答できず、しばらく待たされることになった。

調べてもらった結果、プレミオでは会員情報誌は有料ということが判明した。もしかすると会員情報誌が「ニコスマガジン」だった時代は無料で、三菱UFJニコスに統合されてからは有料になったのかもしれない。

結局、安い金色のカードを所持する場合もメリットは少ないのだ。安い金色の中でプレミオに付帯される「空港ラウンジサービス」は魅力だが、ラウンジ利用はANA/JALの頻回利用者の付き添いで我慢しよう 。

当たり前のことだが、1万円のカードと3000円のカードにはそれぞれのレベルの価値があるということが分かった。そして、2000円のカードも“これまでの常識を変える”なんていう「うまい話」はなく、すべてが常識の範囲なのであった。OCT 2009

  

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