~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

アルコール混合ガソリンについて

2001年ごろ、GAIAXというアルコールの混じったガソリン車向け燃料が話題になった。

GAIAXは炭化水素(ガソリン成分)が45%、そして種々のアルコール類(メタノールかエタノールかそれ以外が含まれていたのか分からない)が50%以上という比率の燃料で、アルコール類によるゴム部品等への影響を考慮し た腐食防止添加剤も混合されていたという。GAIAX類似の商品がほかの銘柄で販売されていたらしいが、それらの組成は知らない。

どの銘柄の燃料を使ったのか知らないが、アルコール混合ガソリンの使用によりホンダ オデッセイで燃料漏れによる火災事故が起こり、それを発端として法による規制がなされた。各国でガソリンへのアルコール混合が禁止されているように、日本でも残念ながらアルコール混合ガソリンを販売することができなくなった。

オデッセイの事故をマスコミで無用に大きく取り上げることにより、ガソリン税を取れない国とガソリン販売の邪魔をされた石油連盟の結託がほとんど咎められないままに、 環境改善と国民の利益を考えて参入した(表向きはそう見えた)新規業者を悪者に仕立てた形で終わってしまった。

 

ちょっと古い資料であるが、日本自動車研究所(JARI)が調査したアルコール混合ガソリンの実態がある。 これを見ると、「国も研究をしているのだから、課税を考慮する前に販売されちゃうと困るんだなあ」ということが分かる。

http://www.mlit.go.jp/jidosha/alcohl/01/08_2.pdf

 

京都議定書で温室効果ガス(CO2を含んでいる)を2008年から2012年に1990年を基準として6%減少させることになっていたが、今の社会情勢では温室効果ガスを減らすことなど不可能なので、植物由来のアルコール類をガソリンに混合して石油業界で販売するという話が現実になりそうである。

CO2排出量にカウントされないバイオエタノールで逃げるとは、なかなかズルイ考えを思いついたものである。 しかし、やろうとしていることは、ガイアエナジー(GAIAX輸入業者)がやったことと何ら変わりはない。混合比率を変えてガソリン税が課税される商品を石油連盟の業者内で売るというだけのことである。

http://www.paj.gr.jp/paj_info/press/2006/2006122001.html

趣意書を見ると、一見国民のことを考えているようで、実は業界団体の儲けしか考えていないので、笑ってしまう。それと同時に、ガイアエナジー関係者の怒りの声が聞えてきそう。

http://www.paj.gr.jp/paj_info/press/2006/2006122002.html

 

過去にGAIAX等を排除した理由が「オデッセイの燃料漏れ事故」だという一般消費者の認識は強いため、こんな施策を国民がたやすく受け入れるかという疑問がある。正直に「国は課税できなくて困り、石油業界は 縄張りを荒らされるから困ったんだ」と言わなかったために、アルコール混合ガソリンに嫌悪感を抱く国民は多いだろう。08JAN2007

戻る

 

inserted by FC2 system