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エンジンの熱効率

以下のような絵を見たことがあるだろうか。

ガソリンエンジンの熱効率はエンジン回転数とスロットル開度によって様々に変化する。効率の良いエリアはエンジンの性質によって異なる が、よくある特性を示してみよう。

太い緑の線はエンジン性能を示す図としてよく見るものである。すなわち、フルスロットル時のトルクカーブである。

その下にある線は、等高線ならぬ等効率の線である。

熱効率とは、使った燃料がいかにクランクから出力されたエネルギーに変換されるかを示すものである。

オレンジ色の線の中が最も効率が良く、外に行くにしたがって効率が悪くなる。通常はスロットル開度が小さいほど、また、エンジン回転が高いほど効率が悪くなる。

このエンジンなら、 オレンジ色の範囲内で走ると、最も効率が良い。つまり、スロットル開度50〜90%で1500〜3000rpmを維持して走ると燃費がいいのである。

しかし、一般ユーザーがこの図を見ることはまずない。それが問題である。

 

スロットルバルブは余計な抵抗になる。

コンピュータ制御のエンジンでは、フルスロットルを感知すると、燃料を通常より多く噴射してパワー空燃比にしようとする。

 

エンジン内外で動いている部品の摩擦や摺動抵抗は、エンジン回転数が高まるにつれて増えていく。

 

CVTは一般に効率の良いエリアを選んで走ることができると言われている。

しかし、燃費効率の良いエリアと速く走るために使うエリアは異なるので、Dレンジでそれらを両立することはできない。

そこで、マニュアル操作でギア比(プーリー比)を固定して走ることが有効になる。通常はスロットルの踏み込みを半分程度にして、2000rpm前後のエンジン回転になるようシフト位置をセレクトすると最も効率良く走れるのである。

パワーが欲しいときはDレンジでスロットルを大きく開けるのが良いだろう。

 

ここに書いたことはエンジン単体での効率なので、実走行ではトランスミッションのギア比も考慮する必要がある。そうなると、かなり複雑な話になってしまう。

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