冷却水交換

最近の新車のボンネット裏を見てみると、純正のロングライフクーラントは10年間無交換となっているものがあり、車検毎に交換していたのもそろそろ昔の話になりそうである。

アルミエンジンが多くなって赤錆が発生することがなくなり、LLCの劣化状況が分かりにくくなってきたが、トラブル事例として長期無交換車でウォーターポンプの羽根が腐食して水を回せなくなってオーバーヒートしたという話が雑誌には載っていた。

市販LLCの防錆性能の維持期間は不明なので、安物を使うときには3年毎に交換するとよいのではないかと思う。冷却水の交換作業は単純だが、完全に終了するまで2、3日かかるのが面倒ではある。しかし、人任せではエア抜きが完全に行われない可能性が高いので結局は2、3日様子を見なくてはいけない。

 

冷却水を抜く前に、エンジンが回転している間に空調をヒーター側にセットし、室内の放熱器に冷却水が通るようにしておく。

通常はにラジエータのロワータンクに冷却水の排出口があるので、熱水に注意して栓を開き、そのあとでラジエータキャップを外す。すると勢いよく古い冷却水が流れ出る。軍手は使わないほうがいい。熱い水が留まってやけどをするから。

ある程度冷却水を排出できたら、中を洗うために一度栓を締めて水道水を満たす。水は一度に入らないので水路の空気が徐々に抜けるのに合わせて補水をする。水が満たされたらエンジンをかけてエア抜きをしながらサーモスタットが動くまで暖め、冷却水がエンジンとラジエータを循環するようにする。そしてある程度熱いうちに排出すると古い冷却水は殆ど残らない。

洗浄剤を入れた場合は、もう一度同じ作業を繰り返して洗浄成分を残さないようにする。

冷却水の全量を説明書で確認したうえで必要量の新しいLLCを準備する。まずリザーバーに50%濃度の冷却水を作って入れる。それからラジエータにLLCを先に入れ、水を足しつつエンジンを回しながらエア抜きを行う。回転数を1500rpmぐらいに上げると冷却水の循環がよくなってエア抜きの効率が良くなる。冷却ファンが2回ほど回ってある程度エアが抜けたらラジエータキャップを閉める。

エンジンが冷えてからラジエータとリザーバの冷却水量を確認する。減っていたら冷却水を足す。数日間はエアが抜けることにより冷却水の量が減る(ように見える)ので、走行後には頻繁に冷却水の量を確認し、減っていたら補充することが重要。しばらくするとエアが抜けて作業完了。

 

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