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BREVIS 5AT |
トヨタでは高級車と謳っているが、どこらへんが高級なのかを中心にエンジンルームからトランンクルームまでチェックしてみた。 外見は、オプションの17インチタイヤを着けていたが、215/45サイズでは外径が小さくてホイールハウスの隙間が大きく見え、バランスが悪い。さらにそのホイールが ALTEZZAからそのまま流用というのはいくらコストダウンが大事とはいえ高級イメージを出すのならやってはいけないことである(不思議なことに雑誌には全く苦言は書かれていない。)。クルマに全然似合っていないことが気にならないのだろうか?(→2002年6月、特別仕様車に専用の17インチホイールが着いた。それ以降はALTEZZAと別仕立てとなった。) 内装はトヨタらしく色使いに新しさを見せて高級そうにまとまっている。乗り味は、17インチタイヤを履いているせいなのか分からないが、特に低速域で脚が突っ張っている感じが強く、雰囲気を壊してしまっている。タイヤサイズは外見(大きさがボディと合うように)と衝撃吸収能力の両面を考えて225/45R17または215/50R17のサイズにして欲しいところ。乗ってみて最も驚いたのは運転席着座位置の高さで、これまで評論家から「トヨタのセダンは低すぎる」と指摘されてきた反動なのか分からないが、車内空間の中で異常に 高く座らせようとして頭上空間が狭い。そのためサンバイザが邪魔になって前が見にくい。せっかく上下に電動で動くシートがついているのだから、イニシャルを今より3cmぐらい低くセットしたら、後席からの見通しも良くなって一石二鳥なのに。ライバルと目されるスカイラインと比べてみると、良い点は、 2.5Lでも5段ATであることと、ブレーキブースターが油圧式(直噴エンジンだから負圧が取りにくいらしい)になってフィーリングが良いことぐらい。しかしその分価格は300万円を超える。あと、些細なことだが、最近の国産上級車と同様にホーンは渦巻き型が付いていて、いい音だった。 |
マーク IIの兄弟車。ブレビスともシャシが同じようなものなので、乗った印象も似たり寄ったり。標準の17インチのタイヤ(215/45R17)はやはり小さく見えるので、サイズを215/50R17に変更したくなる。ベースのマークIIよりスポーティなクルマにするために脚を若干硬くしてあるというものの、BREVISほど突っ張った感じはしなかった。V25には電子制御スロットルが備わるが、この応答性はD-4(筒内直噴エンジン)のせいなのか環境性能確保(濃い混合気を作らない)のためか分からないが、とっても 鈍くセットアップされている。アイドリング状態から無負荷でアクセルペダルをいっぱいに踏み込んでも、スロットルバルブ自体はなかなか反応してくれないのである。また、ATは従来のトヨタ車と同様にアップシフトのポイントが早すぎる。この辺はスポーティを売り文句にするのなら見直してほしいところ。着座位置はブレビス同様に高すぎて、交差点では先頭に止まったら信号が見えない。単なる変な形のマーク IIであった。こっちのホーンは普通のビーっと鳴るお皿の形状(マーク IIと同じ)。 |
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デビュー時の試乗 |
先代のMR2(SW20)では本格的な速さを手に入れようとして3S-GT(2.0Lターボ)を搭載したが、パワーのあるエンジンを載せてしまったことが後々まで響く大問題となった。何度改良を繰り返しても、FF車の部品を使って「本格ミッドシップ」を作るのには無理があったのだろう。トヨタもそれを認めてしまったようで、今度は本格的ではない「遊びグルマ」を作ってきた。MR2の初代モデルであるAW11のコンセプトは Midship Runaboutだったが、そこに立ち戻ったことでMR-Sがもう一度「魅力的なおもちゃ」になっていることを期待した。AW11と同程度の大きさになったので、昔乗ったAW11を思い出しながら乗ってみると 1ZZエンジンは不快なメカノイズが非常に大きく、4000rpm以上回す気にならない。さらに足回りはスポーツ走行を拒否するかのごとく極端にソフト。City Runaboutだったらそんな程度でいいのか? 懐古の気持ちも含まれているのかもしれないが、4A-GEは7700rpmまで力強く回るエキサイティングな面白いエンジンだったし、ノーマルAW11の運動性能は、限界が低いもののミニサーキットで楽しく走れる良い性質のものだった。MR-Sも足回りをもう少し固めてエンジン音を良くしてやると、良いおもちゃになると思うのだが。とりあえず2ZZエンジンを積んでみるのも面白いかもしれない。 上の記述はMR-Sデビュー時の試乗のものなので、現在は異なるかもしれない。シーケンシャルシフト導入時のM/C時に、それまでの消費者の意見を聞いて色々と改良されている可能性はある。ALTEZZAのM/Cでなされた改良のように。 |
iR-V 4 AT |
2002年10月、110系マーク II がマイナーチェンジをしたので乗ってみた。最近のトヨタ車は着座位置を高く設定する傾向にあり、マーク IIも同様であった。しかし、テレスコピックを利用してステアリングホイールを最も手前に引っ張ってセットし、シートバックを若干寝かせると、ヴェロッサのようにサンバイザが邪魔になるようなことはなかった。280馬力のFR車ということで、構えて乗ったが、ATのためかパワー感は驚くほどのことはなく、乗り味がソフトなちょっと速い高級車という感じであった。ターボによる過給は、最大トルクが2400rpmで発生することから分かるように、低回転から始まり、いつでもレスポンス良く加速態勢に移ることができる。安楽に速く走ることを簡単に実現させてくれるという面では良くできている。曲がり道を比較的高い速度で走ってみても、ソフトな脚のわりにロール角は少なめで、不安感はなかった。 車内は、同日に乗ったカルディナと比べるととても静かで、車格の違いは明らかであった。直列6気筒らしいスムーズな回転の印象も良かった。ただ、4段のATは変速のたびに回転数が大きく変動し、快適性を損ねるので、次のモデルチェンジでは5段にしてもらいたい。 なかなかに速いクルマではあるが、乗っていて面白い類のものではなかった。高速道路での移動が多く、楽にハイスピードクルージングをしたい人におすすめする。 |
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