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芸術の秋

バイオリン・リサイタルのチケットがあると家内が言ってきた。

このところ、西本智美指揮のロシア国立交響楽団や「メンバー全員が音楽大学出身のヴァイオリン2本とピアノによる音楽ユニット」の演奏を聴くことがあり、そういう類の音楽もいいかなと思うようになってきている。

今回は、千住真理子のバイオリンと丸山滋のピアノということだ。ちょっと興味がある。

会場は2時間も電車に揺られて行かなければならない遠い場所なので、ちょっと迷うところであったが、そのバイオリンはストラディバリウスだという 。「そんなことなら一度は聴いておかねば!」と思い直して行ってみることにした。

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演奏の開始からいつもとなんだか違った。詳しく分からないが低域の音がよく聞こえる感じがしたのである。バイオリンは倍音の成分がキンキンするものだと思っていたので、その違いを意識させられたのだ。

ホールの影響なのか、ストラディバリウスの特性なのか定かではないが、落ち着いた深い音色は大層心地良く、あっという間に睡魔に襲われた。パン食べ放題のランチを食べ過ぎたのがまずかった・・・私には食欲の秋か。。

「メンバー全員が音楽大学出身のヴァイオリン2本とピアノによる音楽ユニット」と同じ曲の演奏もあったが、同じ楽器の組み合わせなのに、あまりの違いに驚いてしまった。楽器の違いなのか演奏技術の違いなのか・・・  奥行きというか深さというか、何とも言い難い心に響くような演奏に、深く感じ入ってしまうのであった。

家内は「楽器が歌っているようだ」と話していたが、楽器の演奏に長けた人間にはそういう風情が分かるのかもしれない。

私のように音楽に造詣が深くない人間をも満足させる演奏会は、2時間掛けて行く価値が十分にあった。千住真理子以外にも日本人でストラディバリウスを弾く人がいるので、機会があれば聴いてみたいものである。 今回は良い経験をした。

OCT 2011

  

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