LAND ROVER

Discovery

ランドローバーでは、クルマの性能を肌で感じてもらおうとしてオフロードでの試乗会を開催している。

個人的にこういう類のクルマには購入意欲は湧かないのだが、悪路を走ることは好きなので、1999年夏(旧型)と2000年夏(新型)に大阪の河内長野にあるオフロードコースで試乗した。参加していた人は国産オフロード四駆のオーナーがほとんどを占めていたが、自分のクルマでオフロード走行をやりたくないということなのか。それとも別のクルマの性能を確認したくて来たのだろうか。

新型に試乗したとき、運転していた旧型オーナー(私は順番待ちで後席にいた)とインストラクター(LAND ROVER愛好者クラブの人)とが「ディスコが…」としばしば話すのを聞いたのだが、いったい何のことか分からなかった。後にLAND ROVERの発行する雑誌を読んで DISCOVERYを略してディスコということを知った。

良いところ:旧型、新型ともに足回りのストロークが長いので、前後の車軸が逆位相になるほどのラフロードであってもタイヤが浮く心配がなくていい。ただし、他社のオフロード車より優位性があるかどうかは分からない。

悪いところ:ステアリングギア比が鈍いので小さいカーブでは操作がとっても忙しい。他社モデルも同様か?

オーナーにはよくわかるようだったが、新旧での違いは室内の広さ(ボディのサイズ)を除くとそんなに大きくないと感じた。旧型ではモデル末期に300万円未満の車種があったのに対して、新型は最低でも約440万円注)もする。値段の割りにESPも付いていないというのは不満。

注:新型にも300万円台で買えるモデルが2001年に追加されたが、まだ高い。

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日本には険しいオフロードなどほとんどないのに、無駄に燃料を食うこの類のクルマを買う人の気が知れない。いったいどういう道を走るために買うのだろう。IMPREZA WRXの車高が低くなかった時期にラフロードを走ろうと思って地図を持って山奥に入ってみたが、どこまで行っても舗装道路が続くばかり。これは東京だけでなく札幌、大阪でも同じ。

1990年ごろ、知床五湖の奥に滝を目指して走ったクルマは最低地上高150mmで、頻繁に底を打つのが嫌で途中で引き返したことがあったが、それぐらい遠いところに行かないとオフロード4WDのありがたみはない。しかしその程度の道であれば、CR-V、FORESTER、RAV4のような乗用車でも充分入って行ける。最近はパジェロ人気は影も形もなくなり、喜ばしいことである。その代わりにミニバンブームでデリカが相変わらず黒煙をあげて走っているのを見ると、乗っている人の意識の低さに嫌気がさす。環境を悪くするような行動は謹んでもらいたいと切に願う。

 

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