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KICKSとは

最近の日産の新型車は軽自動車のみである。そして、DAYZとその派生であるROOXはまあまあ売れていると思われる。

しかし、軽自動車以外となると、ベスト10入りするようなモデルはノートとセレナぐらいだ。

ノート(E12)はe-POWERという上手な命名とワンペダルで楽に運転できる点が評価されたようで、モデル末期にもかかわらず、よく売れている。クルマとしては、脚が動かず、乗り心地が悪いという欠点があるのに、e-POWERの威光だけで売れているのが凄い。

セレナ(C27)は設計が古そうだが、ライバル車と比べて使い勝手のバランスが良いので、売れているのは充分に理解できる。

 

さて、KICKSの話である。2020年6月に日本で発売されるという話を聞いた。

KICKSという名前は最近になって耳にするようになったが、実のところ2016年にブラジルで発売されたモデルであり、すでに4年以上も前の(古い)新型車両だという。

プラットフォームはノートと同じVプラットフォームだという。

日産/ルノーでは、すでに新しいプラットフォームであるCMF-Bの運用が開始され、MicraやClio5として販売されているので、今更Vプラットフォームで出すのか(?)と思うところだが、まあ、4年以上前のクルマなのだから、仕方がないか。

いや、CMF-Bは欧州の高速度環境に対応するためのものだと思えば、アジア(日本)では古いVプラットフォームで充分に対応できるのかもしれない。

そして、日本でKICKSはe-POWERのみで販売される。パワートレインを一本化すると特長が明確になっていいのだ。現在の日産はe-POWER戦略で分かり易いじゃないか。

KICKSの成り立ちはノートの兄弟である。造りは基本的に同じで、部分的に補強が入っているという説明があった。そして、e-POWERの動力源はノートと同じ1.2Lエンジンだが、より重い車体を動かすため、改良がなされているという。

 

タイ王国で生産された車両を日本に入れ始めてから長い時間を経ているので、日産はいろいろな課題を克服したものと想像できる。

したがって、KICKSをタイから輸入することに問題はないと考えているのだろう。

本日、日産の販売店で展示車両を目にする機会があったので、ざっと見てみると、気になる点がいくつも出てきた。

まずは、ステアリングホイールに巻かれた革である。厚みがあるのは構わないが、表面処理が大雑把で、巻き方も大雑把なので、皺が多く残っていた。ステアリングホイール全体の意匠は他の日産車と同じようなものなので、セレナを見て触って比べてみると、セレナのステアリングホイールの革はきれいに巻かれていて皺など気になることがなかった。この質感の違いを日本の客はどう捉えるのか、気になるところだ。

次に後席に座ってみると、シート表皮がとても安っぽい感触であり、さらにクッション(スポンジ)の密度が低く、すぐに潰れてしまうので、体を預けて安心することができないのだ。また、床には暖房の吹き出し口が出ていて、足で踏みつけてしまう。こんなに不細工な仕事を初めて見た。

天井の内貼りは軽自動車と同じ質感の不織布で、とても安っぽい。

フロントのマップランプはどこから取ってきたのか知らないが、昔のクルマの部品のように見える古臭さ。スズキの輸入車もこんな感じだったか。。。

ルームランプはなんだかとっても暗く、変だなと思って叩くと少しだけ明るくなった。接触不良があるようだが、ほかの電気製品は大丈夫なんだろうか。取り付け具合の「しっかりしていない」感じも気になった。

なお、タイヤはYOKOHAMA BluEarthであり、MADE IN THAILANDであった。

 

今、日本ではSUVタイプが流行しているとはいえ、この不出来のクルマに300万円ほどの出費をする人はいるだろうか。

よほど日産が好きでないと、これは買えない。

28JUN2020

 

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ノート(E12)の発売から8年ほど経過するので、そろそろモデルチェンジの時期だ。次期ノートのプラットフォームはどうなるのだろう。

Vプラットフォームをまだ使うのか。それとも、CMF-Bに移行するのか。

CMF-Bになるのなら、Micraの幅を50o狭くしてノートを名乗るのかもしれない。それなら、かなり魅力的なモデルになるだろう。

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