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タイヤ トレッドパタン
【その1】市販のタイヤには色々なタイプがあるが、スポーツ走行を好む人に向けたタイプとしてPOTENZAやADVANといったブランドの製品がある。 軽量車でスポーツ走行を楽しんでいた学生の頃は、POTENZA RE71やADVAN HF type Dなどに興味を持ち、友人とそれぞれの感想を述べ合ったりしたものだ。タイムアタックをする本格的な人は通称「Sタイヤ」を履いていたが、ストリート用スポーツタイヤとSタイヤの区別は明瞭に存在した。 モータースポーツの世界では、ナンバー付き車両で走行できるクラスは気軽に参戦できることから人気が高まり、参戦車両が増えるにしたがってクラスも細分化されていった。 昔はA車両でサスペンションスプリング変更不可という時期もあったが、公道を走る車両でも車高調整式の部品が使用可能になり、クラスによって改造(部品変更)の範囲が細かく指定されるようになった。 あまりにも色々なクラスがあって、私はついていくことができない。
モータースポーツの中でタイヤメーカー間の競争は昔から存在したが、「Sタイヤ禁止」のクラスが多くなり、「Sタイヤではないスポーツタイヤ」の競争も激しさを増しているようだ。 人気のある86/BRZレースでは熾烈な競争があるようで、各社が専用設定のタイヤを頻繁にモデルチェンジしているので、年度ごとの優勝車のタイヤメーカーは様々である。 86/BRZレースには下のような製品が使われるが、これらはSタイヤではない(=街乗り用)という話だ。まあ、Sタイヤかどうかは、メーカー側で勝手に謳うだけなので、何とでもなると思うのだが、どういう競技規定になっているのだろう。連続した溝がある(一周している)ことや、溝の深さや面積比などが決められているのだろう。
DUNLOPとGOOD YEARは2015年に提携を解消したというが、まだ何か関係が残っているのだろうか。上の2製品のパタンはほとんど同じである。 しかも、このパタンは30年ほど前に「適合サイズがなくて買えなかった」FALKEN(オーツタイヤ)FX-05/06Gの溝を減らして出来上がった雰囲気がある。 30年も前のオーツタイヤの技術者が住友ゴムに残っているとは思えないので、昔の資料を見てトレッドパタンを考えたのか。 OCT 2017 --- 当時、FALKEN FX-05/06Gに適合サイズがなく、仕方なくPOTENZA RE71G-tuneを買ったのだが、使ってみたかったFALKEN FXに対する思いがまだ残っていたようで、このパタンを見て記憶が蘇った。 |
【その2】上では、DUNLOPとGOOD YEARが2015年に提携を解消したのに同じようなパタンのタイヤを販売していることを書いた。 今般、再びそのような事例があったので、記載してみる。 2008年から販売しているというGOOD YEARのオールシーズンタイヤ「Vector」は様々な媒体の宣伝効果により現在は知る人が多くなったと思われる。そして、DUNLOPはこれまで日本ではオールシーズンタイヤを販売していなかったが、このたび日本での市販が開始されることになった(2019年10月〜)。 アメリカでオールシーズンタイヤというものは一般的で、DUNLOP製品には色々なものがある。しかし、MAXX AS1という銘柄を見つけることはできなかった。この製品の素性はどうもよく分からない。日本専用なのだろうか。また、アメリカのGOOD YEARのサイトを見ても、Vectorは見当たらないので、Vectorは日本専用の製品なのだと思われる。なお、日本 GOOD YEARが追加発売したオールシーズンタイヤAssurance WeatherReadyは、アメリカで販売されているものと同じように見える。 オールシーズンタイヤのトレッドパタンは色々なものがあるのだが、MAXX AS1は他メーカーのオールシーズンタイヤとはまったくパタンが異なり、GOOD YEARのVectorにそっくりだ。
DUNLOPとGOOD YEARは技術提携も解消したはずなのに、日本においてはまだ協力関係が維持されているのだろうか。どうもよく分からない。 AUG 2019 |