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納車は目出度いのか

世の中には分からないことがあるものだ。

物を買ったら、店員から「おめでとう」と祝福されるというのだ。

いったい、それはどういう意味なのだろう。

当の本人(客)は、果たしてそれで嬉しいのか?

納車、おめでとう!

 

 

 

 

誕生日を迎えたら、めでたい。

お正月を迎えても、めでたい。

今日まで無事に生きてこられたことに、素直に喜びを感じる。

 

 

 

結婚式は、めでたい。

卒業式も、めでたい。

明るい未来が待っていると、期待に胸を膨らませる姿を見て、祝福したくなる。

 

 

 

豪邸を建てたら、めでたい。

一世一代の大事を成し遂げたことは、祝うに値する。

 

 

 

フルサイズの高級デジタル一眼レフ(カメラ)を買っても、店員から「おめでとう」とは言われない。

風呂場の大改修(リフォーム)をしても、店員から「おめでとう」とは言われない。

これから先、それを伴って未知の経験をする第一歩なのだけれど、特に祝うべきものでもない。

 

 

 

自動車を買ったら、どうか。

新しいクルマで新たな人生経験を積み重ねていくという点で、デジタルカメラとそう大差はない。

それなのに、「おめでとう」とはどういうことか。

どこかの地方で流行しているジョーク(それとも方言)なのか。

軽四を買って、店員に「おめでとう」だなどと言われたら、「ジョークも過ぎれば面白くない」と言いたくなる。

たかが軽四を一台買うだけで、一世一代の大事だなんて。

 

オカンの原動機付き草履の購入を決定したとき、そして家で商品を受領したとき、SUBARU店の販売員は「ありがとう」とは何度も言ったが、「おめでとう」とは一度も言わなかった。

めでたいのは、担当した販売員、商品が売れた販売店、そしてメーカーである。

 

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