これは詐欺になるか?

楽天から特別招待という仰々しい案内が来たので、クリックして覗いてみた。その表示の一部が下の画像である。この表現を見て、貴方は商品の内容を的確に認識することができるだろうか。

普通に読めば「キヤノン純正5色マルチパックBCI-321+320」 の内容が1480円だと思ってしまうのではないか。

BCI-321+320(5色パック)は安い店でも3500円程度であり、すでに6〜7箱購入した経験がある私は、それが1480円で販売されることはまずあり得ないと知っている(2月に買ったときの3380円が最も安かった)。また、「残量表示チップ付き」とわざわざ書かれているのも何だか変であり、怪しいと思ってしまう。

しかし、皆が私のような経験を持っている訳ではなく、初めてインクカートリッジを交換する機会が巡ってきた人は「安いじゃん」と思ってつい手を出してしまう可能性は十分に考えられる。

ところで、詐欺とは「他人を欺罔して錯誤に陥れること 」となっている。これはまったくその通りではないか。

ここに書かれている純正品番と「キヤノン新品インク」という表記を「キャノンのプリンタにも使うことができる互換インクの新品」に読み替えができる人は果たしているのだろうか???

「純正品ではない」「互換できる」「対応できる」とどこにも書かれていないが、それでいいのか。

 ↓↓↓↓↓ ユーザー名とパスワードを入れて店のサイトに入ってみると

なんだこれは!!!

サイトの中には「Canon互換」「純正互換」ときっちり書いてあるじゃないか。

入口では錯誤に陥れられたが、次のステップではこんな表示になっているので、これでもなお注文したなら「文句あるか」といって逃げるのだろう。なんて卑怯な手口だ。こんなやり方で物を売る業者が楽天市場に入り込めるのか。いったい楽天はどういう管理をしているのだろう。

【余談】

1480円なんだから(3380円よりずっと安いんだから)、ごちゃごちゃ言わずに買ってしまえばいいのに。。。そう思う向きも多いだろう。確かにそのとおりである。実際、昔の私はそうしていた。そして、3万円も出して買ったCanon BJプリンターを、きれいな外観のままで粗大ごみの日に捨てる羽目になったのだ。

まあそのころといえば、純正インクカートリッジに穴を開けて細いノズルからいい加減にインクを注入するタイプであったし、互換インクの研究も今より進んでおらず、純正品よりも品質が悪かったのかもしれない。しかし、きれいな電化製品を粗大ごみに出すのは何とも忍びないのである。

一方、割り切った考えでいく手もある。

Canonのプリンタ(スキャナやコピーの機能も有するPIXUS)は今や5000〜6000円も出せば買える時代である。もはやインク2箱分より安くなっているのだ。つまり、メーカーはインク代で儲けを出していると考えられる。

本体がそんなに安いのだから、消耗品には互換インクを利用してランニングコストを抑え、プリンタが故障したら即座に粗大ごみに出す。トータルで考えるとそれが一番安上がりなのかもしれない。

また、プリンタのモデルチェンジサイクルは短く、最新機種は安くてしかも印刷品質が高いはずである。したがって、古いプリンタを後生大事に使うのは得策ではないとも考えられる。

悩ましいところである。

私が現在使用しているPIXUS(2万円程度で買った)は、複合プリンタであるのに昔のBJプリンターと比べ て安く、さらに圧倒的に印刷品質が高い。まだまだ使っていけると思っているのだが、おそらく最新の機種はもっと印刷品質が良いのだろう。きれいな外観のままで捨てるのを「もったいない」と思わず、安い互換インクに手を染めて、 早々に安くて新しいプリンタに買い替える(互換インクによって壊れると決めつけているが…)のも一案かもしれない。

--------------------------------

中庸なクラスのプリンタに純正インクと互換インク を使った場合で簡単にコストの比較をしてみよう。

純正インクを使って5年間稼働した場合

プリンタ本体:1万円 (初めの半年分のインクは含まれる)

インク:3500円×4.5年×2箱/年

Total 4万1500円 → 年間8300円

互換インクを使用し、2.5で故障した場合

 プリンタ本体:1万円 (初めの半年分のインクは含まれる)

インク:1500円×2年×3箱/年

Total 1万9000円 → 年間7600円

当方のプリンタは使用頻度が低いため、インクは年間2パックで足りる。ただし、互換インクを使用する場合はノズルの 詰まり(インクが固まるトラブル)を防ぐために頻繁にインクを流すほうが良いと思うので、本来必要な量の50%増で計算してみた。

この試算では、互換インクで2年以上使用できれば純正インクよりコストが下がることになった。 なお、プリントするものは主に年賀状なので、経年による褪色は考慮する必要はない。

 

戻る

inserted by FC2 system