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自動車の暴走

このところ、ニュースでペダルの踏み間違いが疑われるような交通事故が多く取り上げられている。話題性があるので、特別な扱いがなされているのであろう。

原因は様々だと思われるが、以下に私の経験を述べてみよう。

 

【ペダルの踏み間違い (18歳)】

私の場合、踏み間違いは一度だけある。

ドアを開けたまま運転席に軽く腰を掛け、右足は地面の上。左足だけをフロアに置き、ブレーキペダルを踏むはずであったが、アクセルペダルに足が乗っていた(自宅ガレージにて)。

単純なミスである。エンジンが空ぶかしになっただけで、実害はなかった。

 

【自動車整備不良 (21歳)】

ディーラーの車検から戻ってきたばかりの車両に乗り、アクセルペダルをいっぱいに踏むと、キャブレタのリンクが変なところで引っ掛かり、スロットルバルブが全開のままで固定された。

エアクリーナを外し、キャブを触れば固着を解くことはできたが、運転席ではスロットルに対して何も処置ができない。

つまり、クルマはフルパワーのままで突っ走るわけである。

だが、幸いにその車両のパワーは大したことがなく、ブレーキペダルを踏めば減速は叶った(1.5L自然吸気)。

しかし、ギアを抜く(ニュートラルにする)と、エンジンが過回転すると思われたので、私はDレンジに入ったままでキーをOFFにしてエンジンを停止させ、Nで惰性で走らせ、安全な場所に停車させた。それからリンクの固着を解除し、その後は全開にせずに帰宅した。

冷静に判断して対処すれば大きな問題にはならないが、パニックに陥ると、どうなるか分からない。

 

【フロアマットがアクセルペダルを固定】

試乗車にはフロアマットが二重に敷かれていた。純正品は固定されていたが、その上のマットは簡単に移動するようになっていた。

アクセルペダルをいっぱいに踏むと、ペダルが上のマットの端を引っかけたような感触があった(マットの端よりも奥にペダルが入った)。

念のため、右足をフリーにしてみたところ、全力加速の勢いは衰えを見せず、2.4Lターボのパワーはなかなか力強いものであった。

取り敢えずブレーキペダルを左足で踏み、減速を試みたところ、この車両にはブレーキオーバーライドが備わっており、ブレーキペダル踏力(ペダルストローク)に応じてスロットルバルブが閉じる(加速力が低下する)ことが判った。

それに併せて、右足の踵でマットをたぐり寄せると、アクセルペダルが戻ってくれた。上のマットを充分に引き寄せ、通常走行で店に戻った。

マットの二枚重ねは危険を招く恐れがあるということを体験した。また、ブレーキオーバーライド機能は有用なものであることも分かった。

 

色々と危ない経験をしてきた私は、多少のことではパニックにならないようで、生き延びているが、普通のお年寄りが突然トラブルに見舞われたときに、冷静に対処できるかどうか分からない(百戦錬磨の老母なら何とかすると思うが・・・)。

自動車メーカーや警察の人間がきちんと事故の内容を把握し、再発防止策を挙げているのか気になる。

 

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