2014年4月にBMW MINIは3代目になり、3気筒1.5Lの「Cooper」と4気筒2.0Lの「Cooper
S」の2つの仕様で販売が始まった。
また、当初より3気筒1.2Lの「One」が追加されることは分かっていたが、販売開始時期はなかなか発表されなかった。
そして、ようやく公式に「One」を7月1日から販売するという発表があったが、8月になっても店舗から試乗車の情報を何も得ることができなかった。
8月5日にはA店に勤務する新米セールスからダイレクトe-mailが届いたが、それはNew
MINI Cooperを主にした案内であり、残念ながら「One」の情報は何もなかった。
そこで、8日(金曜日)に返信e-mailで「One」の試乗車に関して問い合わせをしてみた。
返答は即座にあった。新米君、なかなか良い心掛けである。 内容は「ちょうど1.2の試乗車が入ったところだが、今はB店にある」というものであり、「希望日を知らせてもらえればA店に持ってくる」とのこと。
私は、新米君がどのような対応を見せるのかと考え、「明日(土曜日)の午前中はいかがか?」と尋ねてみた。
B店での試乗予約の有無が問題になるが、ひとまずそれは気にしないようにして、そのとき私が思い描いたパタンはこうであった。
金曜日の夕方、B店の閉店の頃に到着するよう自家用車で新米君がA店を出発し、B店で「One」に乗り換え、そのまま帰宅。
土曜日の朝、「One」でA店に出勤し、午前中に試乗に供する。
試乗が終わったら「One」を即座にB店に返却し、自家用車でA店に戻る。
そうすると、B店にあまり影響を及ぼすことがない(「One」不在は2〜3時間)。 なお、A店とB店は18q離れている。
果たして、新米君からどんな回答があるのか。
間もなく返答があった。 新米君は意外にあっさりしたもので、「急な対応はできないため土曜日は無理。23-24日なら用意できるが、どうか?」とのことであった。
背景が分からないので、何とも言えないが、なんだか素っ気ないものであった。
ひとつの案として、上に書いたように新米君が「One」を取りに行くというスタイルがあるが、もうひとつの案としては、A店を訪れた私をMINI(いずれかのモデル)に乗せてB店に移動し、「One」を試乗させるという手があるのだ。
新米君はそういう手法をまだ知らないのだろう。
他の店のベテラン販売員はよくその手を使ってくる。
試乗車がある店まで私と同行し、目的の車両の試乗を終えると、充分な時間がある帰り道に巧みに売り込みを仕掛けるのである。
上手なポイントは、往復に使用する車両に目的の車両の下位グレードを用意することである。また、まったく性質の異なる車両を用意して特徴を際立たせようとする例もある。
【日産の例】
・FUGA 450GTに試乗するため、FUGA 350GTで往復した。 ・V36
SKYLINEに試乗するため、TIIDAで往復した。
【トヨタの例】 ・BLADE
Master(3.5)に試乗するため、BLADE(2.4)で往復した。 ・CROWN HYBRIDに試乗するため、CROWN
Athlete 3.5で往復した。 ・LEXUS IS-Fに試乗するため、往路はLS600hL、復路はLS600hを使った。
【BMWの例】 ・M3に試乗するため、330iで往復した。
販売員はあの手この手を使って売り上げを伸ばそうと頑張っている。
3代目 New
MINIの「Cooper(1.5L)」は3気筒特有の振動と騒音に嫌気がさして却下となったが、シリンダー当たりの容積が小さい「One(1.2L)」はアンバランスになる重みが小さいので、振動や騒音が小さくなると期待できる。
新米君は「One」をどのように売り込んでくるだろうか。
09AUG2014
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つづき
「23-24日なら用意できるが、どうか?」と新米セールスは述べていた。
そして、21日にはダイレクトe-mailで「One」のデビューフェアを23-24日に開催するという案内が来たので、24日に店を訪れるつもりでいた。
ところが、22日になって「OneをB店から動かすことができない」と言ってきた。
なんだ、それは。
まったく話にならない。
ダイレクトe-mailを見て来た客に何と説明するのだろう。
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