カブトムシ…VWで長年作られてきたリアエンジンのビートルは、小学生のころはよく見かけるクルマであった。

日本では1978年まで販売されていたので、新車を見たことがあったのかもしれない。

その後、1999年には外観にイメージを残しただけのゴルフ派生のモデルがニュー・ビートルと呼ばれ、さらにザ・ビートルが続き、２代に亘ってフロントエンジンのモデルが販売されてきたが、2019年にはビートルというモデルが終わってしまうという。

私はあまりビートルに興味を持ったことがなく、ザ・ビートルには試乗することもなかったが、父親がビートルに興味を持っていたことを思い出した。

なぜだか知らないが連れられて行ったオークションのような会場でビートルが出てきて、父親とそのクルマについて話をした記憶がある。

そのころの私は、SA22Cに強く惹かれていたので、ビートルを買うことには反対したい気分であった。

まあ父親も私も、興味を持って見てはいたけれど、現実としてはビートルもSA22Cも家庭のクルマにはなり得ないという意識は根底にあって、ちょっと夢を見ていたかったということなのであろう。

父親が死んで20年ほど経つが、ふと思い出すことがあるものだ。