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相対評価

vehiclenavi MAGAZINEという新しいメディアを見ていると、懐かしい映像に目が留まった。セナがNSX-Rで鈴鹿サーキットを走っている映像だという。

このようなビデオが今ごろ取り上げられるというのは素晴らしい。

http://magazine.vehiclenavi.com/archives/3584

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では、いったいどんな内容が素晴らしいというのか。

実は、私の鈴鹿の走り方は自己流であり、お手本になるものがあまりないという状況なのである(素人動画は参考にならない)。そんな中、手軽にお手本が手に入ることに喜びを覚えたというわけである。

自己流の走り方をしていると書いたが、参考にしたものがないわけでもない。私も次のように情報収集は一応したつもりだ。

・初回の走行時、デモ走行をしていた鈴鹿のマーシャルカー(CIVIC Type R)を追走したのだ。CIVICは客を乗せて走行していたため加速は遅く、抜き去ることは容易だったが、ライン取りを覚えるため、一緒に走った。だいたいはピッタリと付いて走ることができたが、130Rだけは付いていくことができなかった(CIVICはSタイヤを履いていた)

・一緒に鈴鹿を走っていた友人が鈴鹿攻略のビデオを買ったというので、借りて見た。イメージトレーニングにはなったが、実践で役に立ったかどうか、疑問が残る。

どうやら、走り慣れる前にビデオを見ても、ピンと来ないのだろう。

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走り慣れて、なんとなく鈴鹿の怖さ、奥深さが分かってくると、ようやく攻略ビデオ等での解説が理解できるようになるのだと思う。そして、今般、セナの走行映像を見て、自分の走り方と比べられるようになったのだ。

例えば、次のようなことである。

・デグナーの1つめは、攻略ビデオでは縁石に派手に乗るのが普通だったが、私は乗らずに走らせるのが好きだった。かなりの衝撃があるので、それによって姿勢が変わるのが嫌だったのだ。セナも縁石に乗らずに走っていた。Formula 1は縁石に乗らないので、セナはそんな走り方をしたのだろうか(普通のクルマなら乗るほうがいい?)。また、セナの進入時のブレーキングはソフトで長いものであったが、私もそんな運転をしていた。

・ヘアピン手前の110Rのブレーキングに関して、セナはかなり早めに減速を開始していた。私はもっと奥まで加速を続けていたが、NSX-Rのほうが速度の乗りが良いので、そうなるのだろう。ヘアピン進入ではやはりアウトには寄らない。

・スプーンの走り方は難しい。2つの別々のカーブとして攻略する必要があるのだが、ラインがよく分かった。

・130RはNSX-Rでもかなり減速する必要があるのだ。私の場合、最低速度は140km/hぐらいだったが、セナでも150km/hまで落としていた。

NSX-Rは高いグリップ性能を備えるRE070を履いており、私が使っていたGRAND PRIX M7R(205/60R15:純正品より僅かに大径)とは雲泥の差がある。そんなタイヤ性能の差がありながら、まあまあの走り方ができていたのではないかと思う。しかし、NSX-Rと比べて4WD車は安楽に走ることが可能とはいうものの、あまりにも何も起こさずに走っていたという反省もある。唯一、私が攻め込んでいたと思うのは、デグナーの2つめだけである。ここは、なぜかギョワーッという盛大なスキール音とともに四輪がすべて滑っていき、縁石でスライドが止まるという豪快な走り方が可能なのであった。もちろん、一度切り込んだ後はカウンターステアは当てず、ステアリングホイールはほぼ直進のままであった。

デグナーの2つめと同じような走り方がコース全域でできれば、私のLAPタイムはもっと短縮できたのだろう。

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鈴鹿は、攻め込むほどに難しくなる。

2回目ぐらいまでは、限界にほど遠い速度で走るため、大したことがないと思いがちだが、慣れてきて限界にトライしようとすると、罠が待ち構えているのだ。

友人は、鈴鹿攻略のビデオを見た後、デグナー1つめで曲がらず(強いブレーキで姿勢を乱したか?)にグラベルに入り、横転した。そして私は、ヘアピンの進入で右回り(逆方向)にスピンしそうになった。

プロが攻略しがいのあるコースだという理由が、少しだけ分かった気がする。

 

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