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富士重工業の強みは?
平成27年1月18日の朝刊(紙面)を読んでいて、???な気分になった。
デジタル版はこちら http://www.asahi.com/articles/DA3S11557072.html 主な話題は小規模のVOLVO Carが生き残るための方策を検討しているというものであったが、その他の小規模の会社についても、ついでに(参考まで)書かれていた。 その中のひとつに富士重工業が取り上げられていたが、次のような話であった。これは果たして本当なのか。 『ブランド価値の中心にあるのは、振動が少なく、高速走行を得意とする「水平対向エンジン」だ。』 いつの間に水平対向エンジンは高速走行を得意にしたのだろう。 昔から富士重の水平対向エンジンは低回転域を苦手とし、それは現在でも変わっていない。Levorgの低回転域のドライバビリティはライバルに対し明らかに劣る。 つまり、低速走行は苦手と言っていいだろう。 コンロッドの長さ、内径×行程のバランス、ターボチャージャの配置など、直列のエンジンといろいろな面で異なる(低回転域を苦手とする要素が多い)のは仕方がない。 しかし、水平対向エンジンは高速走行を得意としているのだろうか。一般的には直列やV型のエンジンのほうが高速走行を得意にしていると思う。水平対向エンジンは低速が苦手な分、相対的には高速走行に良さを見出すことができるといえるが・・・ いったいどんな根拠に基づいてこの記事が書かれたのであろうか。 ウェットサンプの水平対向エンジンは高回転まで回すことができない(8000rpmリミット)から、変な話になる。 そうか、分かった。この記者は、PORSCHEの水平対向エンジンと富士重の水平対向エンジンを同じようなものと思い、混同しただけなのだ。 ドライサンプで9000rpmまで回るのはPORSCHEである。 朝日新聞の記者がこんな初歩的なミスを犯すとは、なんとも残念なことになっている。 VOLVOの内容に限り記事にして、余計なことを書かなければ良かったのに・・・ 18JAN2015 |